とまらぬ亀の轍

何をするにも鈍間な筆者が、歩み続ける足跡を綴っていきます。

消化管運動疾患専門外来

51歳で初めて消化管運動疾患専門外来を開始してから2年が過ぎました。 そもそも完治が見込め無い疾患が多く、他院で検査や治療等やり尽くした後である事に加えて、私の英語の駄目さと知識・経験不足もあり「半年以上待ってこれか。時間の無駄だった。」と捨…

米国で差別に負けない為に

米国でアジア人が空気のように扱われるという事が話題ですがその通りです。でもそれはアジア人だからと言うより言語と文化の壁がある外国人だから。日本でも愚痴を言い合う飲み会で日本語が不自由な白人が一人混じってたら、初めは気を使うけどその内空気に…

日本人医師が米国に来た後日本に戻れるのか?

米国での臨床は医療レベルで日本と大きな差はないものの給料とQOLは雲泥の差があるので、日本の医学生が目指したくなるのは良く分かりますが、米国で生き残ると逆に諸々の理由で日本に帰国したくてもできず引退まで米国で米国人の為に尽くさざるを得ない可能…

家庭医が新規患者を受け付けない?

50歳も過ぎたのでそろそろいざという時の為にかかりつけ医を持っておこうと思い予約しようとした所、「現在家庭医は新規患者を受け付けておりません。」というパワーワードを頂きました。と言うわけでかかりつけPhysician assistant(日本語対訳が思いつかな…

米国消化器内科は人手不足。何故か?

私の印象として米国で消化器内科医が足りない理由は、 1. 内視鏡デバイスの開発で内視鏡でできる事が格段に増えた。 2. 政府が45歳から内視鏡による大腸癌スクリーニングを保険会社の負担で患者に対して無料にしたため、全国民が大腸内視鏡を受けるようにな…

アメリカで医師として働く事に興味がある日本の大学所属の消化器内科の先生へ

University of Iowaの消化器内科は万年人が足りてないので、下記の条件を満たす日本人の先生ならいつでもチャンスがあります。 条件は、 1. 日本の大学で教官を五年以上で専門医取得済み。 2. 論文をファーストかコレスポで平均年一報程度。 3. 英語力はTOEF…

人生とは

一人の人間の価値はその人の人生を通じてどれだけの人々が幸せになったかで決まる。有名な発明家や音楽家、科学者が偉大なのは死後百年以上経っても人々を幸せにし続けているから。学歴?年収?財産?そんなものは偉くもなんともない。自己満足。死ねば全部…

米国のGI motility specialistってどんな仕事?

自分は現在アイオワ州にただ1人のGI motility specialistなのですが、日本の消内医から見ると何やってる人かピンとこないと思います。米国の患者さんも実は分かっていません。なぜなら所謂消化管運動障害は一般消化器内科医もNurse practitionerもPhysician …

私の心に強く残っている米国人種差別体験

今のアイオワ大学の2回目のインタビューに呼ばれてアイオワ州の空港に降り立ち、大学が予約してくれたカーレンタル会社の窓口に並んでいて、私の番が来た時に予約票を渡すと「あなたの車はありません。」と。 米国中西部ならではで、周りを見渡すと白人ばか…

僕の米国生き残り体験

先日Twitterで私がどのように米国で生き残ってきたのかというお題で連ツイをしたので、このブログにまとめておこうと思います。 自分が米国で研究者として生き残る為に取った戦略。 まずは自分の与えられたテーマで結果を出してボスの新しい研究費獲得に貢献…

勉強そして高難度手術へのチャレンジ―外科医の葛藤―

私の叔父(つまり母の弟)であり、尊敬する外科医である尾関豊先生が引退に際し書き残された文章をつい最近拝読し、僭越ながら是非多くの若手外科医の先生に読んで頂きたいと感じたので、ご本人の許可を得た上で此処に掲載させて戴きます。 私は幼い頃、叔父…

ポスドク募集  ✳︎募集は終了しました。

募集は終了しました。 私のUniversity of Iowaの新しいラボで一緒に消化管研究の世界を冒険してくれるポスドクを募集いたします。 JREC-INや学会誌等にも募集を出すつもりですが、先ずはこのブログで詳細を公開します。よろしくお願いします。応募してくださ…

Kurahashi Labの研究の紹介

こんにちは。 私の研究室でどんな事に取り組んでいるのか、このブログで紹介させて頂きます。 1. 現在の研究テーマ 現在の研究テーマは簡単に言えば、私が以前所属していたUnversity of Nevada Reno, Department of Physiology and Cell Biologyが40年近くか…

アメリカンドリーム達成

2019年から2年間頑張ってきた就職活動に漸く成功しました。 しかも、2009年の渡米11年間ずっと目標にしてきた臨床と研究を両方するPhysician-scientistになるという目標を達成する事ができ、更に言えば学生時代からいつかは米国で臨床をやりたいと思っていた…

医学部は才能の墓場

こんにちは。久しぶりにブログを書きます。 最近、題に書いている様な事をツイートした所、思いのほかバズってしまいました。 そのツイート 医学部は才能の墓場。医療をするのに必要無い才能を持った人間がゴロゴロ入って来て、多くがその才能を生かせないま…

初めまして。

初めまして。 私の人生の足跡を綴っていきます。 宜しくお願いします。